2026 OpenHuman 完全インストール・設定ガイド:
ダウンロードから Ollama ローカル推論と 7×24 常駐まで

OpenHuman(TinyHumans AI オープンソース)はデスクトップ優先のパーソナル AI Agent です。Gmail、カレンダー、GitHub などを接続すると、Memory Tree と Obsidian 互換の Markdown ボルトでコンテキストをローカル SQLite に保持し、Ollama によるオプションのローカル推論も利用できます。「OpenHuman インストール」で検索すると古い Python クローン手順に誘導されることが多いですが、2026 年の公式パスは Homebrew / apt / 署名付きインストーラ であり、pip install -r requirements.txt ではありません。

本記事は macOS、Windows、Linux 上でゼロから OpenHuman を動かしたい初心者と開発者向けです。インストールの痛点とホスト対照を整理したうえで、ネイティブパッケージ導入 → 初回起動 → アカウントと連携 → Ollama → Memory Tree 検証 → 7×24 ホスト の六段チェックリストを提示します。読了後、データディレクトリをローカル Mac に置くべきか、スリープしない Mac mini に置くべきかを判断できるはずです。

01 インストール前に知っておくべき痛点:「git clone + pip」ではない

OpenHuman は Rust + Tauri + React でパッケージ化されたデスクトップアプリ(GPL-3.0、Early Beta)です。OpenClaw(ターミナル Gateway + Node エコシステム)や Hermes Agent(インストーラが Python/Node を ~/.hermes/ に展開)とは異なり、一般ユーザーが Python 環境を自前でビルドする必要はありません。ソースから貢献する場合のみ Node 24+、pnpm、Rust などのツールチェーンが必要です。

  • 古いチュートリアル:ネット上の「デジタルヒューマン」記事には conda createcheckpoints/*.pth が残っていますが、これは別プロジェクトのテンプレートで、tinyhumansai/openhuman とは無関係です。
  • スクリプトインストールの署名欠如:公式 README は curl … | bash ではスクリプト改ざんを検知できないと明記しており、本番環境では Homebrew bottle / 署名 apt / MSI を優先すべきです。
  • マネージドとローカルの併存:Memory Tree とワークスペースはローカルですが、デフォルトのログイン、モデルルーティング、一部 OAuth は OpenHuman マネージドバックエンド経由です。完全オフラインには BYO モデルと Composio ダイレクトモードへの切り替えが必要です。
  • フタ閉じで同期断:約 20 分周期の auto-fetch とバックグラウンド記憶圧縮はホストが起きている必要があり、ノート PC のスリープはコンテキスト同期を止めます。
  • Linux Wayland:AppImage は一部 Wayland 環境で起動に失敗することがあり、Debian/Ubuntu ユーザーは .deb / apt を優先してください(公式 issue #2463)。

結論:インストール自体は十数分で完了できます。長期的な体験はホストが 7×24 オンラインか、ローカル vault と SQLite がバックアップ・移行可能かに左右されます。

インストールコマンドと挙動は TinyHumans 公式ドキュメントが正です。リリースのたびに次のリンクを再確認してください。

tinyhumansai/openhuman on GitHub

OpenHuman Official Documentation

02 環境要件とデプロイホスト対照:どのマシンが最も手間が少ないか

公式は macOS(Intel / Apple Silicon)、Windows 10/11、Linux(Debian/Ubuntu amd64、Arch AUR) 向けインストーラを提供しています。下表は選型用です。ディスクとメモリは選択する Ollama モデルサイズに合わせてください。

OpenHuman デプロイホスト対照(2026 実践向け)
ホスト 7×24 可用性 インストール摩擦 Memory Tree / Ollama 典型的な弱点
MacBook ローカル フタ閉じ・スリープで断 低(Homebrew / .dmg) Apple Silicon + Ollama は良好 auto-fetch 中断、OS 更新再起動
Windows デスクトップ 常時起動可だが再起動多 低(署名 MSI) NVIDIA でローカルモデル可 macOS ツールチェーンと不一致
Linux デスクトップ / ヘッドレス サーバー級のオンライン率 中(apt が AppImage より安定) Ollama 公式 Linux 対応 GUI なし時は配布版要確認
Mac mini M4 月額ベアメタル データセンター SLA、長期オンライン 低(SSH + brew) ユニファイドメモリで 7B–14B 級 信頼できる DC と契約期間の選定

リソース目安(Ollama ローカル併用):マネージドモデル + 軽量連携のみなら 8 GB メモリ で試せます。Qwen2.5 / Gemma3 7B 級を常駐しブラウザ系ツールも使う場合は 16 GB 以上のユニファイドメモリまたは RAM を推奨します。ローカルデータ(Memory Tree、vault、SQLite)には 10–30 GB SSD を確保し、メールやリポジトリ同期量に応じて増やしてください。

03 公式インストールパス:Homebrew、apt、Release の選び方

推奨順序:公式サイトまたは GitHub Releases からプラットフォーム向けパッケージを取得するか、署名チェーン付きのシステムパッケージマネージャを使います。パッケージマネージャが使えない場合のみスクリプトインストールを検討してください。

macOS(Homebrew、公式推奨):

brew-install.sh
brew tap tinyhumansai/core
brew install openhuman
openhuman --version

Debian / Ubuntu(署名 apt リポジトリ):

apt-install.sh
sudo apt-get install -y --no-install-recommends gnupg2 curl ca-certificates
curl -fsSL https://tinyhumansai.github.io/openhuman/apt/KEY.gpg | sudo gpg --dearmor -o /etc/apt/keyrings/openhuman.gpg
echo "deb [signed-by=/etc/apt/keyrings/openhuman.gpg arch=amd64] https://tinyhumansai.github.io/openhuman/apt stable main" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/openhuman.list
sudo apt-get update && sudo apt-get install -y openhuman

Windows:GitHub Releases から署名付き .msi をダウンロードしてインストールします。

代替(完全性検証なし、慎重に):公式 README のスクリプトインストール。リリース後は GPG 検証フロー(issue #2620)が公開されているかリポジトリで確認してください。

OpenHuman 公式ダウンロードページ

04 六段ロールアウト:初回起動、連携、Ollama、Memory Tree 検証

  1. インストール完了とアプリ起動:Launchpad またはアプリメニューから OpenHuman を開きます。CLI が PATH に入っていれば openhuman --version でバージョンを確認します(Releases ページの現行 tag に合わせてください)。
  2. オンボーディングとアカウント:UI に従い onboarding を完了します。デフォルトのマネージド体験ではモデルルーティングと一部 OAuth のために OpenHuman アカウントへのログインが必要です。純ローカル実験は設定で BYO / Ollama に切り替えます(公式 Local AI ドキュメント参照)。
  3. Ollama のインストールと起動(オプションのローカル推論):macOS / Linux に Ollama を入れ、ドキュメント推奨モデル(Qwen2.5、Gemma3 など、gitbook 準拠)を pull し、OpenHuman のモデルルーティングでローカルエンドポイントを選択します。
  4. 1–2 データソースでスモークテスト:まず GitHub やカレンダーなど低センシティビティ連携を接続し、約 20 分の auto-fetch 周期を待って Memory Tree に新しい Markdown チャンクが現れるか確認します。
  5. Memory Tree と vault の検証:アプリ内で Memory Tree / Obsidian 互換ディレクトリを開き、SQLite と .md ファイルが増えていることを確認します。空のままなら、盲目的な再インストールではなく連携認可とネットワークを点検してください。
  6. 7×24 ホストの計画:終日 auto-fetch とメッセージチャネルが必要なら、スリープ無効の Mac mini(ローカルまたは CALMVPS ベアメタル)へ移行し、ワークスペースと設定ディレクトリ全体を tarball バックアップしてからマシンを切り替えます。

CALMVPS ベアメタル Mac へのデプロイを予定する場合:料金ページ で M4 メモリとリージョンを選び、SSH ログイン後にローカルと同じ brew install openhuman を実行します。解約前に OpenHuman ローカルデータディレクトリ(Memory Tree / vault 含む)をアーカイブしてください。

05 引用可能な仕様、よくあるエラー、CALMVPS シナリオの整理

  • 技術スタック:Rust + Tauri v2 + React デスクトップシェル。Memory Tree はローカル SQLite を使用し、約 ≤3k token のチャンクを Markdown に書き込みます(公式 README / gitbook 出典)。
  • 同期リズム:アクティブな連携はデフォルトで約 20 分 ごとに auto-fetch でコンテキストを取得します(ドキュメント準拠、リアルタイム push ではありません)。
  • TokenJuice:ツール出力と Web スクレイプはモデル投入前に圧縮され、公式は最大約 80% の token 節約を謳います(タスク種別により異なり、請求は各自で観測してください)。
OpenHuman よくあるインストール・運用トラブル
現象 よくある原因 対処
pip/conda 手順で失敗 別プロジェクトのドキュメント誤用 Homebrew / apt / Release インストーラへ切替
Linux AppImage が即終了 Wayland / sharun 互換 .deb またはドキュメントの環境変数回避策
Ollama が応答しない サービス未起動またはモデル未 pull ollama serve + ollama pull <model>
Memory Tree が空のまま 連携未認可または fetch 周期未到達 OAuth 確認と 20 分周期の待機

FAQ 速答:専用 GPU がなくても動作します。マネージドモデル経路は GPU 必須ではありません。ローカル Ollama は Apple Silicon 上で CPU のみの Windows より滑らかなことが多いです。Mac M シリーズは arm64 インストーラと arm64 Ollama モデルを優先してください。モデル DL が遅い場合はネットワークを変えるか、DC 側 Mac で事前に ollama pull してください。

OpenHuman をよくフタを閉じるノート PCに載せると、auto-fetch の連続性と Memory Tree の複利が弱点になります。安価な海外 VPSでは公式デスクトップ体験と GUI メンテコストが欠けます。バックアップなしのインストールでは、マシン変更時にコンテキストを失います。ネイティブ署名インストール、Ollama ローカル推論、20 分記憶同期、ユニファイドメモリの迅速な増設が必要な本番環境では、CALMVPS ベアメタル Mac mini M4 月額 が通常より良い選択肢です。SSH 納品ですぐ使え、Apple Silicon を独占利用し、月単位で柔軟に契約できます。機種と契約期間は CALMVPS 料金ページ をご覧ください。